近頃は、男女問わず積極的に脱毛を受ける方が多くなってきていますが、脱毛の前には脱毛サロンでも医療脱毛クリニックでも、「事前の自己処理(シェービング)」をしてくるように指示されます。
「これから脱毛をするのに、なぜシェービングをする必要があるのか」と思う方もいるかもしれませんが、これにはちゃんとした理由があります。
今回は、事前の自己処理が必要な理由と、自己処理のやり方について解説します。
目次
脱毛前に事前の自己処理をしないとどうなるの?
基本的に、
- うなじ(襟足)
- 背中
- Oライン
- ヒップ
といった、手が届きにくい背面部位は、最初からスタッフが代わりにシェービングしてくれることになっている場合が多いです。
ほとんどの場合は無料ですが、有料のところもあります。
しかし、それ以外の部位は自分で事前の自己処理をしなければならず、忘れてしまったり、忘れていなくても剃り残しを作ってしまったりすると、施術が受けられなくなる可能性があります。
ムダ毛が残っている範囲が狭い場合
ムダ毛が残っている範囲が狭い場合、代わりにシェービングしてもらえることもありますが、基本的にはその部分を避けての施術になります。
つまり、その部分だけは施術が受けられないので、施術できた部分と比べると、脱毛が少しだけ遅れてしまいます。
ムダ毛が残っている範囲が広い場合
逆に、ムダ毛が残っている範囲が広い場合、施術そのものを断られる可能性があります。
施術を断られてしまうと、1回分消化の扱いになり、脱毛1回分の料金が無駄になってしまうこともあります。
【例】
全身脱毛6回コース12万円の契約で、1回分が消化扱いになった場合
12万円÷6回=20,000円
1回分の料金「20,000円分」が無駄になる!
有料でシェービングしてもらうことも可能
事前の自己処理を忘れた場合、シェービング代として追加料金を払って、スタッフにシェービングしてもらうことも可能です。
ただ、この場合はシェービング代が発生することもそうですが、施術時間が短縮される可能性もあります。
- 「キレイに処理できる自信がない」
- 「肌を傷つけそうで不安」
といった場合は無理せず、プロであるスタッフにお願いしても良いですが、基本的にはスタッフにシェービングをお願いするのではなく、自分で行うようにしたほうが良いでしょう。
なお、シェービング代が発生する場合は、1回あたりで料金を換算するところと、1部位あたりで料金を換算するところがあるので、注意してください。
事前の自己処理をしなかった場合の対応は、それぞれの脱毛サロン・医療脱毛クリニックによって異なります。
数は少ないですが、「事前の自己処理そのものが不要(スタッフが代わりにすべてシェービングをする)」というところもあるので、前もって確認しておきましょう。
脱毛前に事前の自己処理が必要な理由
先ほど解説したように、脱毛前に事前の自己処理をしないと、施術が受けられなくなる可能性があるわけですが、そもそもなぜ事前の自己処理が必要なのでしょうか?
理由は4つあります。
①脱毛効果を得られやすくするため
現在行われている脱毛方法の多くは、メラニン色素(黒い色素)に反応して光やレーザーが照射される方法です。
この時、ムダ毛が長い状態だと、肌の表面に出ているムダ毛にも照射されてしまいます。
その結果、肝心の毛根部分にまで光やレーザーが届きにくくなり、十分な脱毛効果が得られにくくなる可能性があるのです。
「光やレーザーの照射パワーを上げれば済む話では?」と思う方もいるかもしれませんが、そうなると今度は、肌への負担が大きくなり、別の問題が生じる可能性が出てきます。
事前の自己処理によってしっかりと短く処理されていれば、毛根部分にまで光やレーザーが届くので、脱毛効果が得られやすくなります。
②やけどのリスクを下げるため
先ほど「ムダ毛が長い状態だと、肌の表面に出ているムダ毛にも照射されてしまう」とお話ししましたが、肌の表面に出ているムダ毛に光やレーザーが照射されてしまうと、肌の表面でムダ毛が熱を帯びます。
そしてその熱によって、やけどをするリスクが高まってしまうのです。
事前の自己処理によってしっかりと短く処理されていれば、やけどのリスクを下げることもできるので、肌に余計な傷をつけずに済みます。
③経済的な負担を減らすため
先ほども解説した通り、事前の自己処理をしないと、
- 1回分が消化扱いになる(1回分の料金が無駄になる)
- スタッフがシェービングする代わりに「シェービング代」が発生する
といった形で、経済的な負担が増えることになる場合もあります。
もちろんこれは、脱毛サロン・医療脱毛クリニックによって対応が異なってきますが、脱毛には少なからずお金がかかります。
ですから、経済的な負担を減らすためにも、事前の自己処理は忘れずに行う必要があるのです。
可能な限り、背面部位のシェービングが無料の脱毛サロン・医療脱毛クリニックを選ぶのがおすすめです。
④施術時間を確保するため
有料・無料に限らず、事前の自己処理を忘れてシェービングをしてもらうことができたとしても、脱毛サロンや医療脱毛クリニックでは、事前の自己処理をしてくるものと仮定して施術時間を確保しています。
また、閉店間際や空いている時間帯でない限り、次のお客さんも控えています。
そのため、スタッフがシェービングしている時間も施術時間としてカウントされ、肝心の脱毛の施術にあてる時間が減ってしまう可能性があります。
そうなると、施術時間内に施術できなかった部分が出てきて、他の部分よりも脱毛に遅れが生じることにもなりかねません。
施術時間を十分に確保して、スタッフが効率よく施術を行えるようにするためにも、事前の自己処理は忘れずに行う必要があるのです。
脱毛前の事前の自己処理はいつまでに済ませる?
脱毛サロン・医療脱毛クリニックによっても微妙に異なるのですが、脱毛前の事前の自己処理は施術当日の2~3日前、遅くても前日までに済ませるように指示が出る場合が多いです。
「当日ではダメなのか?」と思う方もいるかもしれませんが、施術当日までに2~3㎜程度の長さにしておくのがベストと言われています。
そのため、施術当日にムダ毛の長さが2~3㎜程度になるように、逆算して自己処理を行う必要があるのです。
また、自己処理は少なからず肌に負担をかけるものなので、当日に自己処理を済ませて施術を受けると、傷ついた肌の上から光やレーザーを照射することになります。
その結果、肌トラブルの原因にもなるので、当日は避けたほうが良いのです。
おすすめなのは、「2~3日前に自己処理をして、前日に剃り残しの有無をチェックする」という方法です。
脱毛前の事前の自己処理のやり方
ではここからは、自己処理のやり方について紹介していきます。
まずは必要なものをそろえよう!
脱毛前の事前の自己処理を行う前に、必要なものをそろえましょう。
必要なものは以下の通りです。
- 電気シェーバー
- 保湿効果のあるスキンケアコスメ
- 鏡
- ハサミ
- 新聞紙(散らかったムダ毛を片付けやすくするため)
「自己処理」というと、カミソリや毛抜きなどを思い浮かべる方が多いと思うのですが、どちらも肌を傷つける恐れがあるため、脱毛前の事前の自己処理には適していません。
肌に優しく自己処理ができる「電気シェーバー」を使用しましょう。
電気シェーバーの使用は、脱毛サロン・医療脱毛クリニックでも推奨しています。
毛の流れに沿って電気シェーバーを走らせる
必要なものを用意したら、早速電気シェーバーを使って自己処理をしていきますが、やり方はとても簡単。
肌に押し付けないように気つけながら、電気シェーバーを毛の流れに沿って走らせるだけです。
ひじやひざなどの関節部位は、皮膚がたるんでいて自己処理がしづらいかと思うのですが、皮膚を伸ばしながら電気シェーバーを当てると、キレイに処理することができますよ。
自己処理の後は肌が乾燥しやすくなっているので、仕上げにしっかりと保湿をして、肌に水分を補ってあげましょう。
Vライン・Iライン・もみあげは?
自己処理をする上でネックとなるのが、おそらく
- Vライン
- Iライン
- もみあげ
の3部位ではないかと思います。
この3部位について補足します。
Vライン・Iラインはデザインを決めて!
ハイジニーナ希望の方は、Vライン・Iラインともに全剃りでOKですが、ムダ毛を残したい場合は、デザインを決めてから自己処理をしなければなりません。
重要となるのがVラインのデザインで、Vラインのデザインを決めてから、Vラインのデザインに合わせてIラインのデザインを決めるのが一般的。
Vラインにムダ毛を残したのに、Iラインをツルツルにしてしまうと、前から見た時にデリケートゾーンの割れ目の部分が丸見えになってしまうので、不自然な仕上がりになってしまいます。
【Vラインのデザイン例】
- トライアングル型
- オーバル型
- スクエア型
- Iライン型
など…
Vライン・Iラインともに、ハサミである程度カットしてから、希望するデザインに処理していきますが、Iラインの場合は鏡の使用が必須になります。
Vライン・Iラインのデザインや自己処理に関しては、以下の記事で詳しく紹介しているので、参考にしてください。
もみあげは鏡を使って!
もみあげの場合、自己処理がしづらい部位ではありませんが、デザインを決めて左右対称に自己処理をしなければならない難しさがあります。
左右対称に自己処理するためには、当然ながら鏡の使用が必須です。
なるべく左右対称になるように、鏡を見ながら慎重に処理しましょう。
脱毛前の自己処理の最大のポイントは「肌に負担をかけない」
今回は、脱毛前に事前の自己処理が必要な理由と、自己処理のやり方について解説しました。
脱毛前の事前の自己処理は、脱毛効果を得られやすくするため、そしてやけどのリスクを下げるために必要で、自己処理を忘れると施術できなかったり、シェービング代が発生したりする可能性があります。
スタッフが代わりにシェービングしてくれる対象部位になっていることが多い、背面部位は無理に自己処理をする必要はありませんが、それ以外の部位は肌に負担をかけないように注意しながら、電気シェーバーを使って自己処理を行いましょう。