脱毛を行っている脱毛サロン・医療脱毛クリニックのいずれも、「日焼けをしていると施術はできない」というところが多いです。
ではなぜ、日焼けをしていると脱毛が受けられないのでしょうか?
日焼けをしていると脱毛が受けられない理由や、万が一日焼けをしてしまった場合の対処法について解説します。
目次
日焼けをしていると脱毛が受けられない理由
日焼けをしていると脱毛が受けられない理由は、主に4つあります。
脱毛効果が下がる
脱毛効果が下がる理由としては、主に2つあります。
①エネルギーが分散する
現在主流の脱毛方法は、メラニン色素に反応して光やレーザーが照射され、その熱で発毛に関わる組織にアプローチする脱毛方法。
日焼けの正体もメラニン色素なので、日焼けをした肌にも光やレーザーが反応してしまうと、エネルギーが分散してしまいます。
そのため、肝心のムダ毛にエネルギーをしっかりと届けることができなくなり、脱毛効果が下がります。
②照射パワーを弱めなければならない
日焼けをしていると、やけどなどの肌トラブルのリスクも高くなってしまうので、施術を行う場合は照射パワーを弱めなければなりません。
照射パワーと脱毛効果は比例するので、照射パワーを弱めれば、当然ながら脱毛効果も下がります。
施術時の痛みを感じやすくなる
日焼けをした肌は、一言でいえば「軽いやけどを負った状態」。
乾燥していてバリア機能も下がっている状態なので、日焼けをする前よりも敏感になっています。
そのため、施術時の痛みを感じやすくなってしまいます。
肌トラブルを起こしやすい
先ほども説明した通り、日焼けをした肌は軽いやけどを負った状態で、とても敏感になっています。
そのような状態で光やレーザーを照射すれば、簡単に肌トラブルを起こしてしまうのも想像できますよね。
例えば、
- シミ
- 黒ずみ(色素沈着)
- 毛嚢炎
などといった肌トラブルを起こす可能性があります。
日焼け直後だと、こういった肌トラブルを起こす可能性はかなり高くなります。
【注意】脱毛が受けられないと脱毛スケジュールが狂う
日焼けが原因で施術を断られてしまった場合、日焼けから回復するまでは施術が受けられません。
日焼けの程度にもよりますが、回復までに2~3ヶ月の休止期間を設ける場合が多く、そうなると脱毛スケジュールも狂ってしまいます。
仮に2ヶ月の休止期間を設けた場合、脱毛完了時期が2ヶ月先送りになってしまうということです。
「来年の夏までに脱毛を完了させたい」と思っていても、来年の秋や冬にずれ込んでしまう可能性もあるので、予定に合わせて脱毛している方は特に気を付けましょう。
脱毛前の日焼けを防ぐためには?
脱毛に通っている間は、通して日焼けを避けるのが望ましいですが、最低でも脱毛前2週間は日焼けを避けるべきとされています。
具体的には、どのような方法で日焼けを防げば良いのでしょうか?
紫外線が強い時間帯の外出を避ける
1日のうちで紫外線が最も強くなるのは、11~12時頃といわれています。
この時間帯に外出することを避けるだけでも、日焼けをある程度防ぐことができます。
紫外線対策グッズを活用する
先ほどお話ししたように、紫外線が最も強くなるのは11~12時頃。
そして季節でいえば、紫外線が最も強くなるのは、4~9月の春から夏の終わりにかけての時期です。
紫外線が強い時間帯や季節の外出を避けることができれば一番良いのですが、そうもいかないと思いますから、
- 日傘
- 帽子
- アームカバー
- UVカット機能付きの衣類
- 日焼け止め
といった紫外線対策グッズを積極的に活用し、肌の露出を減らしましょう。
日焼け止めを使う場合は、「SPF」と「PA」にも注目してください。
SPF |
日焼けを引き起こす「UVB波」を防ぐことができる効果の目安。 数値が高ければ高いほど効果が高い。 |
PA |
肌の奥深くまで届き、肌の老化を引き起こす「UVA波」を防ぐことができる効果の目安。 「+」の数が多ければ多いほど効果が高い。 |
現在売られている日焼け止めは、「SPF50+・PA++++」が最大で、効果が高ければ高いほど良いと思うかもしれません。
ですが、効果が高ければ高いほど、日焼け止めが肌に与える刺激も強くなるので、ライフスタイルに合ったものを選ぶ必要があります。
紫外線が最も強くなるのは4~9月ですが、秋から冬も紫外線は降り注いでいるので、紫外線対策グッズは1年中活用したほうが良いでしょう。
脱毛前は日焼け止めが使えないこともある!
脱毛では光やレーザーを毛根部分まで届ける必要があるので、「光やレーザーを妨げる恐れがある」として、日焼け止めの使用を禁止している場合があります。
日焼け止めが使えない場合は、他の方法で紫外線対策をしてください。
また、飲むタイプの日焼け止め(サプリメント)であれば、脱毛前でも飲めるので、飲むタイプの日焼け止めを試してみるのもおすすめです。
脱毛前に日焼けをしてしまった場合は?
もし、脱毛前に日焼けをしてしまった場合は、通っている脱毛サロンや医療脱毛クリニックに相談しましょう。
ひどくなければ予定通り脱毛できる場合もありますが、肌色が変わってしまうほどの日焼けだと、キャンセルの手続きが必要になります。
脱毛サロン・医療脱毛クリニックによって、キャンセル期限やキャンセル時のペナルティ(キャンセル料・回数消化)が異なるので、注意してください。
日焼けのケアも行って!
脱毛前だけに限りませんが、日焼けをしてしまった場合は、適切なケアも必要です。
日焼けした部位を冷やす
日焼けをした肌は、軽いやけどを負った状態と同じなので、やけどと同じように、まずはしっかりと冷やしましょう。
ただ、冷やし過ぎても肌に負担がかかるので、濡らしたタオルやガーゼや、タオルで包んだ保冷剤を使って、極端に冷やし過ぎないように注意してください。
しっかりと保湿をする
日焼けをした肌は、軽いやけどを負った状態な上に、水分も奪われていて乾燥しています。
乾燥したままだと、肌のバリア機能も下がったままになってしまうので、肌トラブルの引き金にもなります。
ですから、保湿成分が含まれたクリームやローションなどを使い、しっかりと保湿も行いましょう。
しっかり保湿を行っていても、ゴシゴシと洗ってしまえば意味がなくなりますし、肌に余計な刺激も加えられてしまうので、洗い過ぎにも要注意です。
ビタミンCを積極的に摂る
ビタミンCには、
- メラニン色素の生成を抑制する
- メラニン色素を薄くする
という、日焼けに関わる効果があることがわかっています。
つまり、日焼けをしてしまった場合だけではなく、日焼けを防ぐためにも効果的な栄養素なのです。
ビタミンCを食品やサプリメントから摂取するようにすると共に、ビタミンCが含まれたスキンケアコスメを使ってケアを行いましょう。
日焼けをしても脱毛できる場合もある!
日焼けをした状態での脱毛は、基本的にはNGですが、脱毛できる場合もあります。
①肌色にほとんど変化がない
「日焼けをした」といっても、明らかに肌色が変化していて、日焼けしたことがはっきりとわかる場合と、肌色にほとんど変化がなく、日焼けしたのかどうかすらわかりにくい場合とがありますよね。
日焼けをする前と日焼けをした後との肌色にほとんど差がなければ、脱毛にあまり影響はありません。
ですから、肌色にほとんど変化がない程度の日焼けであれば、脱毛できる可能性があります。
まずは、通っている脱毛サロンや医療脱毛クリニックに相談してみましょう。
②日焼けをした部位が脱毛部位以外
日焼けがNGなのは、脱毛部位に限ってのこと。
ですから、日焼けをした部位が脱毛部位でなければ、脱毛に影響はありません。
例えば、顔脱毛をしている方が腕や脚の日焼けをしてしまっても、顔脱毛は予定通り受けることができます。
脱毛部位以外の日焼けなら、脱毛に影響はありませんが、脱毛を抜きにして考えると、日焼けは肌に良くないので注意しましょう。
③蓄熱式脱毛で脱毛する場合
蓄熱式脱毛は、光やレーザーを連続照射して肌をジワジワと温め、その熱で発毛に関わる組織にアプローチする脱毛方法。
アプローチする部位が、毛穴の浅いところにある「バルジ領域」なので、高温処理が不要で、痛みがほとんどない脱毛方法とも言われています。
蓄熱式脱毛だと、現在主流の脱毛方法のように、メラニン色素に反応して光やレーザーが照射される仕組みではないので、日焼けで肌色が変化している場合でも、脱毛が受けられます。
そのため、元々蓄熱式脱毛で脱毛している場合は、そのまま予定通り脱毛が受けられますし、通っている脱毛サロン・医療脱毛クリニックで蓄熱式脱毛も導入している場合でも、蓄熱式脱毛に切り替えてもらった上で脱毛を受けることができます。
日焼け直後で炎症を起こしているような状態だと、蓄熱式脱毛でも施術を断られる可能性があるので、脱毛サロンや医療脱毛クリニックに相談しましょう。
脱毛サロンの蓄熱式脱毛 |
(ハイパースキン法は、バルジ領域ではなく発毛因子にアプローチ) |
医療脱毛クリニックの蓄熱式脱毛 |
医療脱毛クリニックの場合、蓄熱式脱毛ではないものの、「ヤグレーザー」という波長の長いレーザーを搭載した脱毛機であれば、日焼けをしていても脱毛できる可能性があります。
脱毛前だけではなく「脱毛後」の日焼けもNG!
脱毛前の日焼けはNGですが、「脱毛が終わったから」といって、気を抜いてはいけません。
なぜかというと、脱毛後の日焼けもNGだからです。
日焼けも肌に負担をかけますが、脱毛も同じように肌に負担をかける行為。
光やレーザーによって肌が乾燥していますし、肌を守る常在菌も影響を受けるので、バリア機能が低下しています。
そのため、脱毛後の日焼けは肌トラブルを起こしやすいのです。
脱毛前の2週間も日焼けには特に注意が必要なので、脱毛の前後2週間(約1ヶ月間)は、日焼けをしないように徹底した紫外線対策が必要になります。
次回の脱毛に影響することも…
脱毛サロン・医療脱毛クリニックの指示によって異なりますが、脱毛は毛周期を考慮して、2〜3ヶ月の間隔を空けて施術を行います。
もし仮に、2ヶ月間隔で通っていたとして、脱毛後すぐにひどい日焼けをしてしまった場合、次の施術までに肌が回復しない可能性があります。
肌が回復しなければ、脱毛もできませんから、脱毛完了までの期間が延びてしまい、予定に合わせて脱毛していた方にとっては、予定に間に合わないことも。
脱毛スケジュールを狂わせないためには、脱毛前だけではなく、脱毛後の日焼けも避けるべきなのです。
脱毛後の日焼けも、「脱毛前の日焼けを防ぐためには?」の項目で紹介した内容と同じように、紫外線対策を行ってください。
脱毛するなら日焼けは避けて!
今回は、日焼けをしていると脱毛が受けられない理由や、万が一日焼けをしてしまった場合の対処法について解説しました。
日焼けの程度や脱毛方法にもよるので、一概には言えませんが、日焼けをしていると、
- 脱毛効果が下がる
- 施術時の痛みを感じやすくなる
- 肌トラブルを起こしやすい
といった理由から、脱毛が受けられなくなってしまう可能性があります。
そしてその結果、脱毛スケジュールが狂ってしまうので、脱毛するなら日焼けは避けるべきです。
脱毛に通っている間は、紫外線が強い時間帯の外出を避けたり、紫外線対策グッズを積極的に活用したりして、日焼けを防ぎましょう。