年齢を重ねると、頭にぽつぽつと白髪が生えてくるようになります。
この白髪、実は脱毛にも大きく関わっていることを、皆さんはご存知でしょうか?
脱毛部位の体毛に白髪が生えていると、脱毛にも影響を及ぼすことがあるのです。
今回は、白髪と脱毛の関係や、白髪でも脱毛できる方法について解説します。
目次
白髪が生えるメカニズムとは?
ムダ毛特有の黒い色の正体は、「メラニン色素」です。
「メラノサイト」という色素細胞がメラニン色素を作り出していますが、このメラノサイトから毛母細胞がメラニン色素を受け取るので、黒い色の毛が生える仕組みになっています。
しかし、このシステムが何らかのきっかけで崩れると、毛母細胞がメラノサイトからメラニン色素を受け取ることができず、白髪が生えてきてしまうのです。
「次に生えてくるムダ毛は黒い色に戻るのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、一度白髪になってしまったムダ毛は、次にまた生えてきても黒くなることはないといわれています。
脱毛したい部位にも白髪は生える
白髪というと、髪の毛に紛れているのを発見されることが多いですよね。
髪の毛の場合は、自分の姿を鏡で見て気づいたり、家族・友人に指摘されて白髪の存在にようやく気付いたりするケースが多いと思います。
しかし、白髪は頭にだけ生えるものではありません。
高齢の方の眉毛やヒゲが白くなっている様子を見たことがある方も多いと思いますが、年齢とともに、体のほうにも白髪はどんどん生えてきます。
特にVIOは、頭以外の部位の中では白髪が生えやすいといわれています。
白髪でも脱毛できるの?
結論からいうと、現在脱毛サロンや医療脱毛クリニックで主流になっている、メラニン色素に反応して光やレーザーが照射される脱毛方法では、白髪は脱毛することができません。
「メラニン色素に反応して光やレーザーが照射される脱毛方法」とは、脱毛サロンで行われている「IPL脱毛」や、医療脱毛クリニックで行われている「熱破壊式脱毛(ショット式脱毛)」を指します。
なぜかというと、白髪にはメラニン色素が含まれていないからです。
つまり、光やレーザーを照射しても白髪には反応しないので、脱毛効果が得られません。
産毛や金髪など、色が薄いムダ毛も脱毛効果が得られにくいのですが、これもムダ毛に含まれるメラニン色素が少ないためです。
体のほうに生える白髪は、髪の毛ほど早く生えてくるものではないとされていますが、白髪が生えてきてから脱毛すると、脱毛後に脱毛効果が得られなかった白髪だけが残ってしまうこともあります。
脱毛後に白髪が残っていて、そこで初めて体に白髪が生えていることを知る方もいます。
白髪を染めてしまえば脱毛できる?
「白髪だと脱毛できないのなら、黒く染めれば脱毛できるのではないか?」と考える方もいるかもしれません。
確かに白髪を染めれば、表面上は黒くなりますが、染めても脱毛はできません。
白髪染めは、皮膚の上から出ている部分を染めるので、毛穴内部の毛髪に浸透することは少ないといわれています。
つまり、毛根部分は白いままでメラニン色素もないので、メラニン色素に反応して光やレーザーが照射される脱毛方法では、脱毛効果を得ることはできないのです。
白髪を脱毛する方法はないの?
ここまでの流れだと、「白髪は脱毛できないんだ」と思ってしまうかもしれませんが、メラニン色素に反応して光やレーザーが照射される脱毛方法でなければ、白髪を脱毛することができます。
その方法というのが、「ニードル脱毛」です。
ニードル脱毛は、1つ1つの毛穴にニードル(針)を差し、電流を流してムダ毛を1本ずつ処理する脱毛方法です。
脱毛サロンと医療脱毛クリニックの両方で行われていて、脱毛サロンの場合は「美容電気脱毛」、医療脱毛クリニックの場合は「医療針脱毛」と呼ばれています。
ニードル脱毛の場合、ムダ毛に含まれるメラニン色素の量に左右されることなく脱毛できるので、白髪でも問題なく脱毛できます。
しかも、「一度処理した毛穴からはムダ毛が生えてこない」といわれているほど、脱毛効果が高いのも魅力です。
ただ、1本ずつ確実に処理していく脱毛方法であることから、料金が高額になりやすく、痛みが強いのがネック。
また、ニードル脱毛が受けられる脱毛サロンや医療脱毛クリニックが少ないので、ニードル脱毛を受けたいと思っても、身近なところにない場合もあります。
ニードル脱毛で白髪を脱毛するなら、まずは他の脱毛方法で広範囲の脱毛してから、残った白髪のみをピンポイントで処理していくのがおすすめです。
ニードル脱毛が受けられる脱毛サロン・医療脱毛クリニック
- エステティックTBC
- ビューティースキンクリニック
- 赤坂クリニック
など…
蓄熱式脱毛に関しては意見が分かれる
「バルジ領域」という、発毛を促す組織にアプローチする新しい脱毛方法である「蓄熱式脱毛」も、白髪の脱毛が可能ということで知られています。
蓄熱式脱毛としては、脱毛サロンの「SHR脱毛」「ハイパースキン法」、医療脱毛クリニックの「メディオスターNeXT PRO」「ソプラノアイスプラチナム」などが挙げられます。
しかし、発毛を促す組織にアプローチするためには、メラニン色素と反応させて発生する熱が必要であることから、「脱毛できない」とする意見も多いです。
白髪への効果を期待して、蓄熱式脱毛を受けようと思っている方もいるかと思うのですが、「白髪を確実に脱毛できるのはニードル脱毛」ということを、覚えておいてください。
脱毛に備えて白髪を予防するためには?
脱毛後に「白髪が残ってしまった」ということがないように、今のうちに白髪を予防しておきましょう。
白髪の主な原因といわれているのが、
- 加齢
- 遺伝
- ストレス
- 偏った食生活(栄養不足)
- 睡眠不足
- 紫外線
といったもの。
加齢や遺伝に関してはどうにもできませんが、ストレスや食生活などは見直すことができます。
- ストレスを溜めない
- 栄養バランスが整った食事を摂る(特にたんぱく質・ビタミン・ミネラル)
- しっかりと睡眠を取る
- 紫外線対策を万全にする
といった行動で、白髪を予防しましょう。
ニードル脱毛なら白髪でも脱毛できる!
今回は、白髪と脱毛の関係や、白髪でも脱毛できる方法について解説しました。
残念ながら、現在主流のメラニン色素に反応して光やレーザーが照射される脱毛方法では、白髪を脱毛することはできません。
また、白髪でも脱毛できるとされている蓄熱式脱毛に関しても、効果がないとする意見もあるので、白髪でも確実に脱毛できる方法となると、「ニードル脱毛」に限られます。
ニードル脱毛にはデメリットもあるものの、1本ずつ確実に脱毛できる、効果が高い脱毛方法です。
もし脱毛したい部位に白髪がある場合や、脱毛後に白髪だけ残ってしまった場合は、ニードル脱毛が受けられる脱毛サロンや医療脱毛クリニックに行きましょう。