「脱毛」と聞くと、「痛いもの」というイメージがある方、多いのではないでしょうか?
痛いものというイメージがあるがゆえに、脱毛したくても勇気が出ない方も多いはず。
では、本当に脱毛は痛いものなのでしょうか?
痛みの正体や対処法について、詳しく解説します。
目次
脱毛の痛みの正体は「熱」
まず知っておいてほしいのが、脱毛の痛みの正体が、照射時に発生する「熱」だということです。
現在は、メラニン色素に反応するタイプの脱毛方法が主流で、光やレーザーを照射すると、メラニン色素と反応し、熱が発生します。
その熱によって、発毛に関わる組織にアプローチすることができるのですが、この時に発生した熱は、周りの皮膚にも「痛み」として伝わります。
とはいえ、以前多くの脱毛サロンや医療脱毛クリニックで行われていた「ニードル脱毛」と比べれば、現在主流の脱毛のほうが、痛みはずっと少なくなっています。
脱毛の痛みとしては、よく「輪ゴムでバチンと弾かれたような痛み」と表現されます。
「痛みが強いほど効果的」というわけではない
脱毛の痛みに関してよく聞くのが、「痛みが強いほど効果的なのでは?」という話。
「痛みが少ない=効果が低い」というイメージがあるからではないかと思うのですが、そうとも限りません。
痛みが少なくてもしっかり脱毛効果が得られる脱毛方法もあるので、「しっかり脱毛したいけれど、痛みに弱いから心配」という場合にも対応できるようになっています。
脱毛の痛みはエステ脱毛・医療脱毛とで異なる
脱毛の痛みは、脱毛サロンで受けられるエステ脱毛と、医療脱毛クリニックで受けられる医療脱毛とで異なります。
エステ脱毛の種類と痛み
エステ脱毛では、弱い照射パワーで発毛に関わる組織を弱らせるので、医療脱毛と比べると痛みは少なく、痛みに弱い方でも安心して脱毛が受けられる印象があります。
温度でいえば40~80℃の間で、脱毛方法によって異なります。
ただ、エステ脱毛にも種類があり、メラニン色素に反応するタイプの脱毛方法だと、痛みは強く感じやすくなるので要注意です。
IPL脱毛
メラニン色素に反応して光が照射され、発毛に関わる組織にアプローチする脱毛方法なので、エステ脱毛の中では痛みが強いほうです。
S.S.C.脱毛
メラニン色素に反応する光と抑毛効果のあるジェルを同時に使用して、発毛に関わる組織にアプローチする脱毛方法なので、IPL脱毛ほどの照射パワーは不要。
そのため、痛みは比較的弱いです。
SHR脱毛(蓄熱式脱毛)
弱い光を連続照射し、肌をじわじわと温めてバルジ領域にアプローチする脱毛方法なので、痛みはほとんどありません。
バルジ領域とは、毛根の浅い部分にある、発毛を促すための組織です。
美容電気脱毛(ニードル脱毛)
1つ1つの毛穴に針を差し、電流を流して発毛に関わる組織にアプローチする脱毛方法なので、エステ脱毛の中では一番痛みが強いです。
医療脱毛の種類と痛み
医療脱毛では、強い照射パワーで発毛に関わる組織を破壊してしまうので、エステ脱毛と比べると痛みは強い傾向にあります。
温度でいえば250℃以上、一般的なエステ脱毛と比べるとかなり高温です。
ただ、医療脱毛では麻酔が使えることと、蓄熱式脱毛だと痛みが少ないことから、痛みを抑えた脱毛を受けることが可能になっています。
熱破壊式脱毛(ショット式脱毛)
メラニン色素に反応して高温のレーザーが単発照射され、発毛に関わる組織を破壊する脱毛方法なので、医療脱毛の中では痛みは強いほうです。
ただ、脱毛機に搭載されているレーザーの種類によっても左右されます。
蓄熱式脱毛
低温のレーザーを連続照射し、肌をじわじわと温めてバルジ領域のみを破壊する脱毛方法なので、痛みは少ないです。
医療針脱毛(ニードル脱毛)
1つ1つの毛穴に「絶縁針」という医療用の針を差し、電流を流して発毛に関わる組織を破壊する脱毛方法なので、痛みは強いです。
医療脱毛の場合、先ほどもお話ししたように麻酔が使えるので、そういった意味ではエステ脱毛よりも痛みが少なく済む可能性もあります。
脱毛で痛みを感じやすい部位がある!
脱毛の痛みは、部位によっても異なります。
痛みを感じやすい部位には、以下のような共通する特徴があります。
- ムダ毛が密集している部位
- 皮膚が薄い部位
- 骨や関節が近い部位
中でも特に痛みが強いと言われているのが、人気部位でもある「VIO」。
VIOは濃くて太いムダ毛が密集している上に、皮膚が薄いので、「一番痛かった」と答える方が多い部位です。
また、VIOの次に痛みが強いと言われているのが、こちらも人気部位である「両ワキ」で、濃くて太いムダ毛が密集しているので、痛みを感じやすいです。
この他にも、
- 顔
- 手首
- 手指
- ヒザ上(太もも)
- ヒザ
- ヒザ下(特に表側のすね)
- 足首
- 足指
といった部位も、痛みを感じやすいと言われていますが、VIOや両ワキほどではないでしょう。
顔の場合、効果が得られにくい産毛を脱毛することになるので、照射パワーを上げて対応する場合も。
そのため、照射パワーを上げて対応したことによって、痛みを感じやすくなる可能性もあります。
脱毛の痛みを感じやすい人の特徴
脱毛方法や部位によっても痛みは異なりますが、痛みを感じやすい方の特徴もあります。
ムダ毛が濃い
元々体質的にムダ毛が濃い方は、その分脱毛機に反応するメラニン色素も多く存在しているということになるので、痛みを感じやすくなります。
肌が乾燥している
肌が乾燥していると、バリア機能が低下して敏感な状態になるので、痛みを感じやすくなります。
肌が乾燥していると、痛みを感じやすくなるだけではなく、肌トラブルのリスクも高まります。
日焼けをしている
日焼けの正体はメラニン色素なので、日焼けをしていると、脱毛機が日焼けをしている部分にも反応してしまい、痛みを感じやすくなります。
日焼けをしていると、痛みを感じやすくなるだけではなく、やけどのリスクも高まります。
生理中である
「生理中は肌トラブルに見舞われやすい」という方も多いと思うのですが、生理中は肌が敏感になっているので、脱毛でも痛みを感じやすくなります。
痛みに弱い
痛みに強いという方もいれば、弱いという方もいるものですが、やはり痛みに弱い方は、脱毛でも痛みを感じやすくなります。
また、「痛いことをされる」という恐怖心や緊張感も生まれてしまい、痛みを余計に感じ取ってしまう可能性もあります。
脱毛の痛みの対処法
ここまで恐怖を感じるような話ばかりしてきてしまいましたが、安心してください。
というのも、脱毛の痛みを防いだり、軽減することが可能だからです。
最後に、脱毛の痛みの対処法について紹介します。
保湿ケアを徹底する
肌の乾燥による痛みを防ぐためには、保湿ケアを徹底して肌のバリア機能を高めておきましょう。
痛みの軽減や肌トラブルの予防につながるだけではなく、脱毛効果も得られやすくなりますよ。
紫外線対策を徹底する
日焼けによる痛みを防ぐためには、紫外線対策を徹底して日焼けをしないようにしましょう。
施術前後は日焼け止めを塗ってはいけない場合もあるので、その点は注意が必要ですが、日焼け止めの他にも
- 帽子
- アームカバー
- 日傘
なども活用しながら、紫外線から肌を守りましょう。
痛みの軽減ややけどの予防につながるだけではなく、日焼けによって脱毛スケジュールが狂ってしまうことも回避できます。
生理中の脱毛を控える
生理中でもVIOとヒップ以外であれば、脱毛が受けられるところがほとんどですが、痛みを防ぐためには、生理中の脱毛自体を控えましょう。
脱毛部位を冷却する
脱毛の痛みは冷却することで軽減できるので、脱毛部位をしっかりと冷却するようにお願いしましょう。
脱毛サロンや医療脱毛クリニックによって対応は分かれますが、脱毛機自体に冷却装置がついている場合もありますし、冷却装置がついていなくても、冷却ジェルや保冷剤などを使って冷却してもらえます。
麻酔を使ってもらう
これは医療脱毛クリニックでしかできませんが、麻酔で痛みを軽減してもらうことができます。
麻酔代が別でかかる場合もありますが、不安な場合は無理せず麻酔をお願いしたほうが良いでしょう。
蓄熱式脱毛で脱毛する
現在主流なのは、メラニン色素に反応するタイプの脱毛方法ですが、最近多くの脱毛サロンや医療脱毛クリニックで導入され始めてきているのが、「蓄熱式脱毛」という脱毛方法。
蓄熱式脱毛では、低温の光やレーザーを連続照射して、肌を少しずつ温めて脱毛するので、痛みの少ない脱毛が可能です。
蓄熱式脱毛なら、医療脱毛であっても麻酔なしで受けられる方も多いので、痛みに弱い方でも安心して脱毛が受けられます。
今は「脱毛=痛い」とは限らない!
今回は、脱毛の痛みの正体や対処法について解説しました。
脱毛の痛みの正体は熱ですが、一昔前に多く行われていたニードル脱毛と比べると、今の脱毛は痛みが少ないものになっています。
また、保湿ケアや紫外線対策を徹底するのはもちろん、蓄熱式脱毛を選んだり、麻酔を使ってもらったりすることでも、痛みの少ない脱毛を受けることは可能です。
痛みに弱い方でもあっても、「思っていたよりも痛くなかった」と感じるかもしれませんよ。