自己処理を続けるくらいなら、ムダ毛は脱毛してしまったほうが良いのですが、アトピーだと「脱毛しても大丈夫なのかな?」と不安になりますよね。
結論からいうと、アトピーでも脱毛することは可能です。
もちろん、健康的な肌の方と比べると注意しなければならない点は多いものの、脱毛をするメリットはたくさんあります。
今回は、アトピーの方が脱毛するメリットや注意点について解説します。
目次
アトピーとは?
まず先に、アトピー肌とはどのような状態なのか、簡単に解説します。
アトピー(アトピー性皮膚炎)は、かゆみを伴う湿疹が、良くなったり悪くなったりを繰り返す皮膚の病気です。
はっきりとした原因はわかっていないのですが、肌のバリア機能の低下やアレルギー体質など、さまざまな原因が関係して起こるとされています。
子供に多いイメージの病気ですが、最近では大人になってからアトピーを発症する方も少なくありません。
敏感肌との違いは?
敏感肌とは、
- 間違ったスキンケア
- 乾燥
- 加齢
- ストレス
- 食生活や生活習慣の乱れ
などが原因で、肌がヒリヒリしたり赤みが出たりしやすい肌のことをいいます。
アトピーと敏感肌との違いは、一言でいえば「病気かどうか」。
アトピーは皮膚の病気ですが、敏感肌は「肌がさまざまな刺激に敏感になっている状態」を指すので、病気ではありません。
アトピーの方が脱毛するメリット
アトピーの方が脱毛するメリットとしては、「自己処理による肌への負担が減る」というのが大きいです。
ムダ毛の自己処理というと、
- カミソリ
- 毛抜き
- 除毛クリーム
- 脱毛ワックス
などを使った方法がありますが、いずれも肌への負担が大きく、以下のような肌トラブルを起こす可能性が高いです。
- カミソリ負け
- かゆみ
- 赤み
- 乾燥
- 毛嚢炎
- 埋没毛
など…
健康な肌であっても、こういった肌トラブルを起こすことがあるので、肌が敏感なアトピーの方に不向きだということは、容易に想像ができますよね。
アトピーの方だと、自己処理によってアトピーの症状を悪化させることもあるといわれているので、自己処理で肌に負担をかけ続けることは危険です。
ですが、脱毛をすれば、ハイリスクな自己処理が不要になるので、自己処理による肌への負担を減らすことができます。
もちろん肌トラブルも減りますから、以前よりも快適に過ごせるようになりますよ。
ムダ毛の悩みも解消できる
当然ながら、脱毛をすればムダ毛の悩みも解消できます。
アトピーの方だと、ムダ毛が気になっていても、肌の状態が悪くて自己処理を我慢しなければならないこともあったはず。
ですが、脱毛によって自己処理そのものが不要になれば、「肌の状態が悪いけれどムダ毛も気になるし、どうしよう…」と葛藤することもなくなります。
アトピーの方が脱毛する際の注意点
脱毛できない場合がある
アトピーでも脱毛はできますが、状態や薬などの関係で脱毛できない場合もあります。
アトピーの症状が強い時
脱毛は肌に負担をかけるので、アトピーの症状が強く出ている時は脱毛できない可能性が高いです。
そのような状態で脱毛すると、肌トラブルのリスクが上がってしまいます。
ステロイドを使用している時
アトピーの治療によく使われているステロイドですが、免疫力が下がる可能性があるので、ステロイドを使用している状態での脱毛はできません。
光やレーザーに過剰に反応してしまい、やけどや色素沈着を起こしたり、毛穴から侵入した雑菌によって、感染症を起こす可能性もあります。
また、ステロイドには多毛化(体毛が濃くなる)の副作用もあり、脱毛効果が得られにくい可能性も。
ですから、ステロイドを使用している場合は主治医と脱毛サロン・医療脱毛クリニックのスタッフに相談し、いつから使用を控えるべきかの指示を仰ぎましょう。
脱毛サロンの場合、内服薬については施術1ヶ月前、外用薬に関しては2週間前に、それぞれ使用を止めていることが、脱毛が受けられる条件といわれています。
色素沈着ができている部位
アトピーの方には、掻きむしって色素沈着ができてしまった部位が、きっとあると思います。
脱毛方法にもよりますが、メラニン色素に反応する仕組みの脱毛方法だと、色素沈着ができている部位にも脱毛機が反応する可能性があります。
そうなると、脱毛効果が下がったり、痛みが強くなったりしてしまいます。
アトピーだと、脱毛による刺激で新たな色素沈着ができるリスクも高いので、この点にも注意が必要です。
主治医の許可をもらう
脱毛サロンや医療脱毛クリニックで契約する前に、できるだけアトピーの診察を受けている主治医に相談し、許可をもらうようにしましょう。
中には、主治医の許可がないと脱毛できない場合もあります。
ダメだと言われてしまう可能性もありますが、無事に許可が出たら、安心して脱毛を始めることができます。
脱毛サロン・医療脱毛クリニックの選び方に注意!
アトピーの方だと、
- 当日にアトピーの症状が出てしまった
- 症状が長引いて、しばらく脱毛できそうにない
といった事態に陥る可能性も、十分に考えられますよね。
そうなった時のことを考えると、
- 無料で当日キャンセルができる
- 契約期間の延長ができる(休会制度)
この2点を満たしている脱毛サロンや医療脱毛クリニックを選ぶのがベスト。
もし急に症状が出たり、症状が長引いたりしてしまっても安心です。
人によっては、万が一症状が長引いた場合に、解約することも視野に入れる必要が出てくるかもしれません。
その場合は、解約手数料が無料のところを選んだほうが、返金額を多く受け取ることができるのでおすすめです。
保湿ケアを念入りに行う
脱毛後の肌はとても乾燥しやすく、そのままにしておくと肌トラブルを起こす可能性があります。
アトピーの方だと、健康的な肌の方よりも肌トラブルを起こすリスクが高いです。
ですから、肌に優しい化粧水や乳液などを使い、しっかりと保湿ケアを行いましょう。
万が一肌トラブルが発生したら…?
脱毛後に肌トラブルが発生した場合は、患部を冷やしたり、医療脱毛の場合は処方された軟膏を塗ったりして、様子を見ましょう。
それでも改善しない場合は、脱毛サロンの場合は医療機関に、医療脱毛の場合は脱毛を受けた医療脱毛クリニックに、それぞれ相談しましょう。
脱毛サロンの場合、医療機関と提携している場合があるので、先に脱毛サロンに相談し、提携している医療機関を紹介してもらうことも可能です。
この場合、脱毛サロンで治療費を負担してくれる場合があります。
アトピーの方は「医療脱毛」がおすすめ!
一言に脱毛といっても、
- 脱毛サロンで受けられる「エステ脱毛」
- 医療脱毛クリニックで受けられる「医療脱毛」
の2つに分けることができますが、アトピーの方であれば、医療脱毛のほうがおすすめです。
医療脱毛クリニックには医師が常駐していて、肌の状態を診察した上で施術を行いますし、万が一肌トラブルが起きてしまったとしても、その場で対応してもらうことができます。
つまり医療脱毛のほうが、アトピーで不安を抱えていても、安心して脱毛を受けることができるのです。
また、医療脱毛だと高い脱毛効果が得られますし、脱毛完了までの回数や期間も少ないので、そういった意味でもおすすめできます。
蓄熱式脱毛が受けられる医療脱毛クリニックを選ぼう!
医療脱毛で使用される脱毛機は、大きく分けて
- 熱破壊式脱毛
- 蓄熱式脱毛
の2つに分けることができますが、アトピーの方に向いているのは「蓄熱式脱毛」です。
蓄熱式脱毛は、熱破壊式脱毛と比べると肌への負担が少なく、色素沈着を起こしている部位にも照射可能なので、アトピーの方でも安全に脱毛できます。
蓄熱式脱毛が受けられる主な医療脱毛クリニック
【補足】エステ脱毛がダメというわけではない!
肌に不安を抱えた状態での脱毛という意味では、医療脱毛のほうが確かにおすすめなのですが、エステ脱毛がダメというわけではありません。
エステ脱毛は、医療脱毛と比べると脱毛効果は劣りますが、照射パワーが弱いので、「照射パワーが強い医療脱毛は不安」という方には、エステ脱毛のほうが向いている場合もあるのです。
ただ、脱毛サロンには医師も看護師も常駐していませんから、万が一肌トラブルが発生した場合は、その場で診察や治療を受けることはできません。
医療機関と提携している脱毛サロンも多いので、アトピーの方は医療機関と提携している脱毛サロンを選ぶと安心です。
アトピーでも脱毛をあきらめることはない!
今回は、アトピーの方が脱毛するメリットや注意点について解説しました。
アトピーの場合、肌の状態によっては脱毛が受けられなかったり、一時的に薬をストップしなければ脱毛が受けられなかったりと、注意しなければならない点は確かに多いです。
しかしながら、脱毛をすることで自己処理が不要になり、肌への負担がぐっと減るので、アトピーの症状の悪化を防ぐことができるようになります。
アトピーで脱毛を考えている方は、まずは主治医に相談し、許可が出てから脱毛を受けるようにしましょう。